良いことば 悪いことば

日本でパソコン通信が普及して20年、インターネットが普及して10年経つ。
僕らはもうネットワーク社会(以下NW社会)ってものに馴染んでいいころだと思う。
NW社会に関わりを持たずに生活している人もいるわけだから、ここではあえて分けて描くけれど、実のところ僕はリアル社会とNW社会が別のものだとは思わない。家庭での顔、学校での顔、友達に向ける顔、会社で見せる顔をみんなが持っているのと同じように、パソコンに向かいNWにつなぐ時に現れる顔があるだけのことだと。。
それは皆が持っている顔のひとつで、間違いなく、あなたはあなた、私は私だ。そしてリアルな個人が(どんな顔を持つにせよ)リアルな行為で参加するという意味で、NW社会はリアル社会の一部なんだと思っている
ただ、NW社会の特性として、関係しあう人たちのいろいろな意味での距離を縮めているということは言えるんじゃないだろうか。
多分、こんなことは世界中でもっと立派なNW社会論が出されているだろうから僕がいまさら書いても仕方ない。あんまり深入りするつもりはないけれど、NWがリアル社会と違うところを具体的に言えば、例えば物理的距離、時間、性別・年齢・職業などの個人の特性を縮めることができるってことだろう。
そこであらためてあらわになるのが「意見の相違」なんだろうと思う。
僕らはあらゆる距離を越えて、お互いの意見の距離の遠近を確認することができる。
僕らは自分の持っていない違う意見を目にして、参考にしたり感激したり馬鹿にしたりすることができる。ああうれしい。
……

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