MAKE: Japan : Make: Tokyo Meeting 04 に行ってきた

MAKE: Japan : Make: Tokyo Meeting 04.

浜松の友達のjinnkiに誘われて、なんだか怪しげな催し物に行ってまいりましたよメイクジャパン。
誘われるままに行ったので、予備知識はあんまり無いんですけども、Webサイトを見るとデジャヴュな感じ。

ああこれはひょっとして雅屋とかなんでも作るよとかと同じニヨイがするww
ひょっとして白井シャチョーとか招かれたアレか?(今ググッたら去年呼ばれてた

しかしながら世界は広い。そりゃこんな変な連中がウヨウヨいたら世の中楽しくて仕方ない。そんなエンタな世界じゃないのが浮世というもので、その浮世の影に隠れて生きるのが妖怪人間である。
ここでは孤独な妖怪人間たちが300年生きてきて、300年間探し続けた同じ血を持つ同族と今初めてあいまみえるその喜びに狂乱の宴が開かれているのだ。

細かいところはいいんだよ。コレ見りゃどんな催しかわかるだろ。

そう、テスラ コイルだ。
趣味で作ったこんなのがむき出しのまま、空中に放電してるわけだ。放電の破裂音(=雷)を制御してバカげた音楽を奏でながら。
電離した空気はオゾンの刺激臭をさせているんだが製作者ときたら「この部屋にいればインフルエンザには罹りにくいですよ」と澄ましたもんだ。
放電してる間中、凶悪な稲光を見るために俺はテスラコイルの真横に立っていた。危なくは無いと知りながらも背中がうっすらと汗ばんだよ。

でな、こんなのが 「2つ」 も、示し合わせたわけでもなく全く別の人が別々の部屋で空中にこんなもんを放電してんだよ。
日本にどんだけテスラコイルマニアがいるんだよ!

こんなバカげた工作物がうようよいるわけだ。テスラコイルなんて原理がわかればどなたでもご家庭でお気軽にできちゃうもんだから(!)ただ作っただけじゃつまんねえっつって音楽鳴らすようにしてみたんだと!

それとさ、コレ、ネットでもけっこう評判になってるし、見た事ある人も多いと思うけどさ

この電子楽器、あんまりデキがいいもんだから、俺、メーカーの技術者だと思っててさ。このウダーって楽器ももう市販してるもんだと思ってたの。
そしたら、これ、全部手作りなんだって。パイプにチューブを巻いて、中に感圧センサを入れて、音自体はMIDIのサンプリングなんだって。

電子楽器ウダー公式サイト

自分ひとりで思いついて、自分が思ったような楽器を作りたくて、ずっと何年もかけてこれを作ってきたんだってさ。
作りたいってだけで、技術のことなんか何にもわからなかったんで、少しづつ勉強しながら作ってきたんだと。

一緒に行ったjinnkiがさ、質問したんだよ。
「ずっと一人でやってて『なんでこんなことやってんだろう』って、ふっと我に返ったりしなかった? もういいや、って思わなかった?」
jinnkiも技術者で、仕事から離れて自分で設計した回路をこつこつ組んでるから、そういう時が現れることってわかるんだよな。
口幅ったいけど俺もそういう気持ちを持ったことあるから、自分で勝手にやってる故にどこにも向けられない徒労感の処理を持て余す感覚はわかる。
したらさ、宇多さん良い事言ったよ。

「僕はそういうのを考えるのをやめました。どうなるとか、何になるかとか、考えても仕方ないことは考えない。今解決しなきゃいけないことを進めていくだけです。
…そうやって考えるのをやめたら、いろんなことがどんどん進むようになりました」

jinnkiと二人で話したんだけどさ、Make:Japan に来て、一番の収穫は宇多さんのこの言葉だったように思うよ。

2 thoughts on “MAKE: Japan : Make: Tokyo Meeting 04 に行ってきた

  1. コメントが付かないので、お誘いしたjinnkiどす。
    mtm4では若者ががんばっており、いろいろと暗い世の中、将来に希望の光を感じました。

    かっこよく、そんじょそこいらの人には真似できず、羨望の眼差しを浴びるような最先端技術者じゃなけりゃイカン。或いは旋盤で0.00001mm(適当)の精度に限りなくニジリよるような技能者じゃなきゃイカンとか、そういうのはもうお腹いっぱいなのです。

    一発芸でもいい、なんだこりゃと笑われてもいい、失敗したっていい、失敗したらその失敗そのものをみんなに見てもらえばいい、そんななかでこそ今までになかったコンセプトやら、コペルニクス的転回でバックブロー的な発想が出てくるのではないでしょうか。

    そういうものづくりを予感を感じさせるイベントでした。

  2. 僕がおもしろいなと思ったのは、作っている人たちが純粋に自分の楽しみのためだけに作っていて、何かの発展とかあんまり考えていないことなんだ。
    製作者の中で「車輪の再発明」なんて自虐的なキャッチコピーをつけてたのがいたけど、でも「こうやって車輪発明すんのっておもしれーや!」っていうのが伝わってくるんだよね。
    発明っていうか工作っていうか、物を作ることの楽しさ、作ることで個人の技術が身につくことの喜びっていうのは、ピュアなレジャーなんだなあと。
    それが健全なことなのか爛熟の後の退廃なのかはわからんけども、僕はそういう世界の方が身近で開けっぴろげで楽しそうで好きだな。

jinnki にコメントする コメントをキャンセル

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください