実績とは何か

Clipper’s Memorize No Future.

 面白いので、メッセンジャーで若者に意見を求めてみました。成果主義、年功序列のどっちがいい?

僕はヘコタレたおじさんなので仕事のつらさもやり遂げたときの達成感もわかっているつもり。
つい昨日まで「オメーラみんな、能無しなんだよっ」と鼻息荒かった。
でも、今、ちょっと考えてしまう。
「何を成果として換算するの?」ってこと。今の会社で、誰もが納得できる能力/成果把握をできているか、あやしいと思うのよ。


これは僕の会社の問題ばかりじゃなくって、どんな企業も抱えている問題だと思うんだよね。
以前、社員全員が社長なみの責任を持って成果目標を掲げ、目標を達成した分、報酬を受け取るシステムをドラスティックに推進していた会社があった。(今でもあるんだろうか)
社員の給料はバンバン上がって、会社の売り上げもガンガン上がって、優良企業としてテレビでも紹介されたような会社だった。
でもさあ、その会社、社員がどんどん辞めていっちゃうんだよね。定着率、3年とかそういうレベルなの。
会社と言う「システム」は優良なんだろうけど、労働者にとっては過酷なんだよね。100m10秒で走ったヒトはマラソンを同じ速度で走り続けることはできない。
そりゃあ最初のうちは10秒で走ります!って言うし、実際本人もその気だと思うよ。でも、だんだん、11秒で…12秒が…ってなってきちゃう。そうしたときに自分自身を許せなくなっちゃって、辞めざるを得なくなってしまうんだね。
それともひとつ。
そういう成果が明示的な仕事ばかりなのか?ってこと。
総務的な仕事もあるだろうし、チームを組んでやっていて、実際の成果としてカウントはしにくいけど、ムードメーカーでストレスなく仕事を進められたとか、仕事自体は失敗で成果としては上がらなかったけど、空中分解してしまうところを誰かのおかげで持ち直した、とか。
昔の資料がメンテナンスされずにほったらかしになっていて、コトが起きるととんでもない事態になることが予想できたので、そのメンテナンスをした、とか。でも、実際は問題が出ていたわけではないので成果としてカウントできない、とか。
成果をアピールする人はカウントされるけど、地味な職人芸はカウントされない、とか。(でもその職人をみんな頼りにしてるのに!)
僕も本当の成果主義が導入されるならぜひそうあって欲しいものだと願うけど、会社の存在意義って社会貢献も含まれていなくちゃいけないと思うんだよね。
今、世間で言われてる「成果主義」って、定義が荒っぽすぎて社会を成り立たせるシステムとしては導入は難しいんだろうねえ。
自分が既得権益を持っていたとしても理想のためには必ず手放すよ! と僕は言う自信が無いなあ。
「なーに、貧乏になっらたさ、ガマンすりゃいいんだよ」って僕も言ってたけど、本当にそうなったとき、ガマンってのが僕の安っぽいプライドを傷つけたりしないか、心配だ。

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