合気道に行ってまいりました

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昨日、今年初めての合気道の練習に行ってきましたよ。
本日は尻、クビ、肩がガタガタです。痛ェ。
昨日は30分基本運動をやっただけで足はガクガクするし。
ホント、40過ぎてノンベンダラリとしてるとこのていたらくで。
相変わらず受身はヘタクソで受身取りそびれて頭クランクランするし、基本動作忘れてるし、いやまあ、ハァ… カッコイイこと吹いても所詮は白帯のシロウトのヘタッピのオサーンですわ。
……


それでも、楽しいですね。
昨日は「片手持ち呼吸投げ」と「片手持ち側面入り身投げ(一)」を練習しました。
呼吸投げは初めてでしたが、初めて見るとこれも 東洋の神秘 な技です。
片手を掴まれたところを体をひらいて相手のバランスを崩し、掴んでいる相手の肘あたりをグイとやると相手が勢いで飛んで投げられると言う。
これはまさにタイミングとバランスの技で、モタモタやってたり力で飛ばそうと思ったら全然ダメ。
最近思うのですが、合気道ってホントにタイミングとバランスの妙技ですよ。
このタイミングとバランスを培うために体を鍛えると言ってもよさそうです。
なんつうかね、やっぱ、スキーと一緒ですわ。
体力が無けりゃ滑れませんがね、上手い人ほど体力使わずに滑れるわけです。
そして上手い人は、一度覚えてそれができるようになると、ずっと体が覚えているわけです。
例えば、スキーのフリースタイルでは、片足で回転しながら滑る技があります。
スキーやったことがある人、ちょっと考えると無理だと思えますけど、足の裏のバランスと板が雪の上を滑っていく感覚に敏感になれば、できるようになります。どんなふうに力がかかるとどんなふうに板が滑る、と。雪質は常に変わってますが、力のかかりぐあいと加速度のフィードバックで補正するのは簡単です。
僕はこれができるようになるまでに、血を吐くような特訓を来る日も来る日も…
いや、しませんよ。そんな特訓なんて。
後ろ向きで滑れるようになって、板をずらすことができるようになって、両足で回転できるようになって、片足上げてみて、片足ついて回ってみて、片足上げて回ってみた。 ら、できるようになった。
僕はいきなり回るのを目指していたわけじゃなくて、ほんのちょっと違う動作をする感覚が楽しくて楽しくて、いろいろ試しているうちにできるようになったわけです。最初は後ろ向きに滑るだけでも楽しいわけです。
こんな具合に、きっと合気道もタイミングとバランスのフィードバックがあれば、今はヘタクソでも、いつかできるようになるでしょう。まあ、たとえできなくたって、今、実際におもしろいんですよ。「ああなるほど、上手い人はあんなふうに技がかけられる。僕は技をかけられて投げられた。僕の技はまだうまくかからないけれど、100回に1回くらいはまぐれでタイミングが合う時がある。これはおもしろい」って。
「側面入り身投げ」も基本技の一つで、初段以前の昇段試験の技なんです。
それが奥が深い。
山海堂 「養神館 合気道入門」の表紙で塩田剛三がしているのがまさしくこの技。
でも、この技だってモタモタやってちゃダメなんですね。相手のバランスを崩して、この体勢にもってこなくちゃいけない。モタモタやってると相手が体勢を整えてしまう。逆に、むちゃくちゃバランスを崩させなくても、ちょっと崩せば次の動作に移ることができる。
力まかせに相手を押し倒すんじゃなくて、相手の顎が出た時に顎をひっかけるとなす術もない。
投げるのはオマケみたいなもんで、相手のバランスをいかに崩すかが合気道のポイントなんですね。自由自在に相手のバランスを崩せるようになればきっと達人なんでしょう。
ほんで、このまま真下に落としてもいいが、少し回すと相手は逆らえず、力を入れられずに落ちてしまう。
…うわあ。
この技、受身を取りにくいんですが、これで頭打ちましたからね。僕。
この入り身投げ、落とすときに膝出して、背骨を折る技ですからね。
ムッハー。初段以前の技ですよ。初段以前の技。ムッハー。
それで練習が終わった後に皆で一杯飲むわけです。
僕はもともとお酒は強くないし、それにヘタッピのヨワヨワの上に受身がヘタですから、体中痣だらけ、汗だくでクタクタですからお酒なんかテキメンですよ。
ほんでもやっぱり月に一度くらいはお付き合いするわけです。お話、おもしろいですしね。
その中で話が出ましたですが。
先日のエントリで見た流派の話を僕がちらと言ったんですね。「見てたけどよくわかりませんでした」って。
そしたらね。
「よくわからんようにやってるんだ」ですって。
袴を履くのも足捌きを隠すため。他流派から自流派の練習内容を隠して門外不出。闘ったときに自分の技を知られないようにするため。…だそうです。
練習のシチュエーションも「縛られた体勢から」とか、モノスゴ、ニッチな場面でやってるとか。
一緒にやってるUさんやSさんは他の流派をやっていて、先生が亡くなったので今の先生の所に入門したけれど、それ以前はかなり違うことをやってたそうです。そこでは技は一撃必殺なので、受身不要。受身の練習なんかしないと。
入り身投げの時も、相手の腹を決める手刀ではなく猫手の拳で肋骨の間を打つのだそうで。
…うわああ。
そら確かに一撃必殺でしょうけど、練習できんじゃーん。現代じゃ使えんじゃーん。
それに。どうですか。現代ではいろんな武道が相互交流をしながら科学的に技の効率化、効力化を図っているわけですよ。門外不出だと相互批判ができず検証ができないから磨かれないこともあるんじゃないでしょうか。
【チェックポイント】
・人を殺す技は他人に見せてはいけない
・人を殺す技は練習しにくい
・人を殺す技はなかなか使えない。使ったらタイヘン
僕は殺す技はいいです。
強くなりたいんじゃなくて、うまくなりたいんです。

7 thoughts on “合気道に行ってまいりました

  1. 先日、巨漢の知人が、降りる予定でない駅で電車を降り、ホームと電車の隙間に片足が腿まで挟まったそうです。残念ながら同行していなかったので伝聞ですが、その時一緒に電車に乗っていた方に、合気道をされてる方がおられたと。私の確信は「合気の方に、そっと降ろされたに違いない。ホームと電車の間にね。」
    翌日、落ちた方に、合気の方から「大変だったんだぞ」と気遣うような電話が入ったとか。・・・遊ばれたな。いいネタ貰って良かっただろうと思う。合気道への参加を薦められたのに即答で断るからだ。
    俺は合気の方とは電車に乗らない。決めた。

  2. 待て。待てまてーい。
    イヤ、冗談だと思うが、本気にするヒトがいるとイカンのでくれぐれも言っとくけど、合気道やってる人は、多分、そんな技使わないよ。
    「絶対使いません」なんて教条主義的なこと言わないけど、万が一、ほんのちょっと使うにしても手首きめるだけだよ。
    だってさ、そんな「崩し」とか、ましてや電車の間にはまるような「投げ」とか、普通にやったら…殺人技だよ。
    僕が書いた「入り身投げ」でさえ受身が取りにくいんだよ。「さあ、かけられます」って待ち構えていて、畳の上で投げられても、うっかりしてると後ろ頭打ってクラクラすんのよ。何も知らない人に、例えば駅で技かけたりしたら、受身も取れずに頭パチコンと打って、鉢がパカッと割れて血がドックドク出て、悪ければ脳挫傷で死んじゃうのよ。
    駅とか電車とかのシチュエーションでの投げ技、崩し技って、道路に突き飛ばすようなもんで、ふざけた子供がやる遊びにしては危険が大きすぎるもん。有段者ならなおさらそういうこと知ってると思うよ。
    人間の体、関節なんて簡単に壊れることを自分自身の体で実感できてるはずだから。
    バットでも包丁でもコンビニ袋でも、くだらないモノでも凶器になるんだからさ、初心者の技でも同じように凶器になるわけ。
    なので、合気のヒトと電車に乗っても助けてくれることはあってもひどい目に合うことはないと思うよ。。

  3. そういえば、ヤングジャンプで合気道を扱ったマンガが連載開始みたいですね。もしかしてブーム到来か?

  4. 師範の八木先生とは通称「小八木先生」でしょうか?
    そうでしたら昔私もお世話になりました。
    HPなどありましたらURLを教えていただきたいと思います。

  5. 先日、ちらりと昔の話を小耳に挟みました。
    小八木先生と伺いました。
    URLなどは後日お知らせします。
    (今日から出張で、会社のPCからアクセスしてますので、お返事が遅くなります。ご勘弁ください)

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