塗装について -そにょ3- 補修

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僕がバイクの塗装をやってることをクオリア忘年会で話したら、興味を持ってくれた人がいて、しばらく話をしました。
完成したときの達成感とか、理想を実現したときの充実感とか、そんな話です。
前回のエントリでもちょっと触れましたが、残念ながら、そういうクライマックスっていうのは無さそうですよ。
ちょうど湯川ファンクラブのグリペンさん(このハンドルだけで彼が何者かわかる)も交えてお話したんですけど、作業を終える時はある意味「諦めた時」なんです。
何度も何度も研いではパテを盛り、研いではパテを盛り、「このままやり続けてもこれ以上うまくはいきそうも無いな」「今の僕の技術じゃあここが限界かな」って思った時が作業を終えるポイントなんです。
理想どおりのモノが作れたから完了、なんてのはありません……


このフロントカウルにしても、右側にコケ傷があって、それをラッカーパテで補修したのがこの写真です。
そんなに深くない擦り傷なんですが、組み合わせの曲面のしかもフロントカウルの表情が一番出ている目立つ場所なんで、簡単ではありませんでした。
ポリパテで補修しようかラッカーにしようか考えたんですが、ポリパテだと固いんで、ピシッとエッジが出せるか不安だったんでラッカーパテにしたんです。
1度目は全然エッジが出るどころか盛る量が足らず。
2度目は量も足らないしスができるし、エッジも甘いしで。
3度目にやっとそれらしい形になって、まあこんなもんかな、と。
この上からサフェーサーを噴くつもりですが、サフェーサーを噴いてみたら形が甘い、なんてことにもなるかもしれません。そしたらまた盛るわけですね。
ポリパテでも良かったかもしれませんが、まあシロウトなんで、特にこの部分は大事にしてやっていいんじゃないですか。
地味です。絵にならない、ひたすら地味な作業です。
塗装作業の70%は下地作り、20%はマスキング、残りの10%が塗装工程なんだろうな、と思います。
こうした地味でカタルシスの無い作業を延々と繰り返していくと、最後の最後に磨き終わった時の充実感が出るんでしょうね。
下地をサボると取り返しがつかないですから。磨き終わって気に入らなくて最初からやり直し、なんてならんように、今は地味に地味に作業を進めているところです。

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