僕のターボ道(2)

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 ターボを手に入れるまでの紆余曲折についての話。
 ナカミチさんにターボ宣言をしてから、僕はハヤブサターボについてgoogleで検索をかけまくった。
 僕はMC-Xpressを筆頭に、いろんなターボコンストラクターへメールしたりBBSを覗いたりしてみた。個人輸入の方法についてもネットで調べてみた。
 どうやら覚悟と根性と粘着体質さえあればなんとかなりそうだ。失敗することもあるが、そういうもんだと諦めれば大した問題じゃなさそうだ。


 そうこうしているうち、日本で心当たりのあるコンストラクターを当たってくれていたナカミチさんから連絡があった。
 MC-Xpress製品を正規輸入している所があるという。
「時価なんで値段がはっきりわかんないんだけど120万くらいらしいんだ」とナカミチさん。
「その高級寿司屋みたいな“時価”って何ぃ? いいよ、僕、アッチで聞いてみるよ。んなもん輸入しちゃやあいいよ、難しくないよ」
 僕はSuzukiHayabusa.orgで聞いてみた。
「アレ私ジャパンの者。ターボ欲しいのでクレ。誰か。いくら払うお前」
するとNLRのSebさんという人が返事をくれた。
「SatoRacingのサトさんに聞いてみろ。日本のディストリビュータだ」
僕はそのサトさんにメールしてみた。
「Dear Sir,
I was introduced you from NLR.
I help it to you in order that I get a turbocharger kit and want.
By the way, you is Japanese able to speak? If you are able to speak Japanese may I write a letter to you in Japanese? 」
 このサトさんはBabyFaceの佐藤さんだった。
 なぁんだ、結局回りまわってモトの所に戻ってしまった。ナカミチさんが聞いてきた日本の輸入代理店とはBabyFaceだったのだ。
 僕がターボキットを個人輸入しようとしているという話を聞いた佐藤さんは、やめた方がいいと僕を説得した。
「日本人には考えられないすごい出来なんで、ポンづけで付くようなもんじゃない。結局放り出すことになったら可哀想だし、このキットの評判を落とされるのはつらいんでやめた方が良い。正規輸入品は日本向け特別仕様で各段に出来がよくなってる」と言うんだ。
 僕は、まあ全部が商売の欲ではないにしても、僕が個人輸入したら商売の邪魔になるからそう言ってるんだろうと、話半分で聞いていた。
 僕だって海外製品のイイカゲンさはある程度覚悟していたし、そもそもイチからターボをつけようとしてたくらいだから多少のことには動じないつもりだった。
 それにBBSでのやりとりを見ていた他のパーツ屋からも連絡が入っていた。
「もしアンラッキーなことがあったら連絡しろ。なんとかしてやる」と言うんだ。
 実はNLRのSebさんもずいぶん骨を折ってくれた。
「However, I heard that I am necessary 1,200,000yen. Yes. 10,058.68USA $.」ってのにびっくりして「なんですとぉ! そりゃアレだ! もしどうしてもアレしたんなら相談してクレ。なんならごにょごにょ…」
#彼が輸入の手助けをしてくれるということではなく、どこかを紹介してくれると言うことだと思う。正規輸入の契約をしているはずだから。
 僕は佐藤さんと何回かメールをやりとりした。輸入元はBabyFaceだが販売はクリヤビジョンパフォーマンス:CVPということだとか、今ならもう少し安くなりそうだということとか。
 僕も個人輸入を前提にいろいろ調べたが、個人輸入するのとCVPが言って来た今度の正規輸入品との価格差がそれほどないことや、リスクも考えて、結局は佐藤さんの言う通り、CVPから買うことにした。
 Sebさんの勧めや、佐藤さんやCVPの社長の深谷さんの誠実な態度に心が動いたってのもけっこう大きい。
 いろんな人にいろいろ教えてもらったり手助けしてもらったりして、なんとかターボを手に入れる算段もできかけてきたのだ。バイクという趣味を続けてこれたのもこれから続けていくのも人の縁というネットワーク抜きにはうまくいかないだろうし、僕が楽しめるのは人との関わりがあってこそだ。
 僕はそう思って、CVPを訪問することを約束した。
 もしかすると、僕の判断はただのオヒトヨシなのかも知れないけれど、自分だけが楽しむモノじゃないと思うんだ。僕のターボ計画はお祭りでやってるイベントなんだから。

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