オタク道けもの道

先日、マンガ評論・「サルでも描けるマンガ教室」の原作でおなじみの編集家:竹熊健太郎さんとカラオケに行ってから、ぼくはしばらく考えていた。

たけくまメモ: 【日記】魔女子とカラオケ
「たけくまメモ」でもよくコメントを書いていただいているnomadさん(左・立っている人)も参加してくださいました。妻子のいる某有名企業のサラリーマンなのにこの日ばかりはオタ丸出しで、ご苦労さまでした。

たけくまさん達とのカラオケはとても楽しかった。腐女子の方々との濃ゆい会話はワクワクした。
しかし、その反面、僕はいたたまれない思いも抱いていた。
たけくまさんは僕と年齢は一歳しか違わないから、僕らは同じ時代の中を過ごして来たはずだ。
たけくまさんは「宇宙戦艦ヤマト」を朗々と歌い上げた。
そして「ヤマト」の衝撃について語った。
僕にもわかる。あのSFが不毛であった時代に颯爽とヤマトが現れた時、僕らオタクの心に走った歓喜が。そして「OUT」でヤマトが特集された時の喜びが。
もちろんOUTは僕も買ったさ…。それは僕にとって新たなサブカルの幕開けだった。
「でもマクロスからはダメなんだよな」
たけくまさんが一つ一つのエピソードを語るたび、僕はその一つ一つに深く共感するのだ。あまりに共感するので、何のリアクションも取れないほどだ。
けれど、こうして同年代のオタクを前にして、僕は自分を振り返ってしまうのだ。
僕はオタクとしてどうなんだ。
我こそはオタクと胸を張って言えるものがあるのか。
……

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