女系天皇反対について

僕は当初、女系天皇ってのが何なのかよく知らなかった。
玄倉川さんのエントリなどを通じて男系天皇ってのは何なのか、万世一系とは何なのか知った次第。

玄倉川の岸辺:何を守るのか
皇室の存在は「過去」(歴史)なしにはありえない。はるか歴史以前の昔、建国神話の霧の中から生まれ現在まで途絶えることない皇統こそが皇室の尊さを維持し伝える芯である。現在の皇室・皇位を守るため過去千数百年続いてきた万世一系を断ち切るのは「果実を守るために果樹を切り倒す」ような愚かしい行いとしか思えない。

だからあんまりイタケダカに物言うつもりは無かったのだけども、どうも<女系天皇制反対論者>さえも天皇制を語るときに「現代の感覚」を通してものを見てしまうという点は指摘しておくべきだと思う。
僕がこれから書くのは天皇制そのものではなく、天皇制を語っている側の意識についてだ。
僕が書いたのはこのコメント。

合理主義(苦笑) (nomad)
2006-02-01 23:35:26
天皇制は、ある部分、宗教だ。日本国と言う幻想を束ねる宗教なんだよ。
宗教だから実体は無い。幻想だけが僕たちを結び付けている。
別にそれを不思議とも不合理とも思わないけどね、僕は。家族とか社会での関係っていうのは多かれ少なかれそういうもんだし。
で、「男系がいないので女系に」という合理主義をつきつめるとどうなるのか。
「いっそ天皇制なんて無くしてしまえば悩む必要なんかないよね」ってことになる。
女系にしてしまえという乱暴な論理はあまりに杜撰で、気が遠くなるね。
天皇陛下には人権はないんだよ。
天皇陛下は日本国の国民じゃないんだ。
天皇陛下こそ、国の象徴。国を体現するしるしなんだよ。
わずか60年かそこらの「民主主義」「合理主義」「人権意識」で2600年間のしるしを替えようってのは、日本のスイッチをここで変えてしまおうという、途方も無く乱暴な論議だ。
僕のうちには家系図はないけれど、位牌も家系図も寺の過去帳も家族のアルバムも死んだじいさんばあさんの写真も、すべてゴミに出してみてから、もう一度「女系天皇」と口に出してみるのを勧めるね。

今一度読み返してみると、これ以上何か付け加えることは無いように思う。
まず、天皇制を考えてみよう。……

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