ハヤブサ ターボよどこへ行く

えー、このblogも2003年からやってますから、もう7年になるんですが。
もともと「ハヤブサのターボキット買ってデッチ上げるぜ!」ってのをこれ見よがしに世間様に問おうってえ浅はかな考えがコンセプトでね。
その当たりを中心に、あること無いこと吹いてやろうっていう魂胆だったわけよ。
こんなバカげたものをムキになってやってる血迷った人間なんだから、何を書こうがフロシキは広げられるわね、と。
もちろん、その当時はハヤブサにターボつけるなんて人間は日本にはほとんどいなくて、バイクのターボ自体に関する情報も少なかった。
blogを作ってすぐに「ハヤブサ ターボ」の検索結果では1位になった。
そりゃ検索語彙がレアってえか、スキマなんで当たり前っちや当たり前の話なんだが。
当たり前だわね、と威張る気にも宣伝する気にもならなかった。

それがさあ、7年たって、おそるおそる検索順位見てみたら、google先生の4ページ目ですよ。
ずいぶん昔価格コムの掲示板に書いた俺の駄文の方が順位が上になっちゃってる。
だいたい検索結果で最初のページに無いと、それ以降の結果のヒット率はほとんど期待できないってえからね。
今の俺のblogはハヤブサ ターボに関する影響力はほとんど無いわけだ。
まあ仕方が無い話ではあるんだけどさ。ここ何年もバイク屋のお荷物になってるんで。

それでもね、世の偏見っていうか中傷に対する一定の影響は与えたんじゃないかって自負はあるわけですよ。
以前は、やれピーキーすぎてドラッグレース専用だの、やれオーバーヒートするだの、やれすぐ壊れるだの、挙句の果てには「そんなもんドコで乗るんだ」と。
乗りもしないで知ったかぶりをする連中がやっかみ半分であっちに書いたりこっちで言ったりしてたんですよ。
それに嫌気がさして俺がターボキットを買ったCVPさんはWebサイトを閉鎖しちゃった。
峠もイケるし、そこでバトルだってできるし、壊れない(*) しコンビニでカップラーメンだって買える。オーバーヒートするのはそもそもお前がトロくてクルマのケツにはりついたまんま居眠りしてるからだ。そんなにトロいじゃノーマルだってエンジンの中が錆びるぞ
ってなことを何度も書いて、それなりに世間の中傷に対する抑止力にはなったと思ってるのね。
2ちゃんで適当なこと吹くバカがいても「nomaddaemon見ろよ」って誰かに言われたらその場で否定できる。「ソースは俺」だからね。
もうここ何年か「ハヤブサ ターボはまともに乗れない」なんて言い分は見かけなくなってるんだよね。
俺のおかげかどうかは実際はわからないけど、俺のおかげだって言っておいても誰も損しないし、そう思ってた方が気持ちいいしな。

でさあ、そういう自負と、実際のエントリの少なさとで、なんとなーく自分のサイトの更新が滞ってきて、他のサイトのチェックもしなくなってきてたのな。
雑誌でも「ROAD RIDER」みたいなのにターボバイクの記事が載ってても、イマイチこう、距離を置いてた。
記事やバイクのつくりに意見があってもわざわざ書いたりしなかった。
ところが、今月のROAD RIDERのちっちゃな広告ページに「隼 ターボキット」ってのが載ってましてね。
見た目はアメリカ製のキットっぽいけど、以前からターボバイクを作ってるBLAZE っていうバイク屋が出してる。(RCのキットに見えるけど、サージタンクの形がちょっと違うんだよなあ。ベロシティレーシングのとも違うし)
追記:ベロシティレーシングのキットだって。

ここのトコは九州の「単車屋」とか「エスパー」とかと、なんとなーく雰囲気が違う。バイクのつくりの立ち位置っていうのかな。勝手な思い込みかもしれんけど、そう思ってたのよ。
良い悪いじゃなくてね、俺の好みのつくりをしてる感じがしたんだよね。
で、珍しくこのBLAZEのサイトに行ってみたのよ。

BLAZEではもう何台かターボバイクは作ってるんだけど、実は一番気になったのがこのCBR1000RRでね。

タービンを排気系の後ろの方に持っていってあるのね。
こういうやり方ってヘダース(エキゾーストパイプのタービンへの集合部分)を作らなくていいから、安く作れるんだよね。
ごくまれにアメリカのサイトなんかではこういうやり方は見たことがあるんだけど、日本でやってるのは初めて見た。
パワーやレスポンスではあまりいいやり方とは言えない、のはわかってる。でもあえてこういうのに挑戦してみるのはおもしろいし、どんな乗り味なのか、どんなネガがあるのか、ってことに興味があるんだよね。
ほんで、そこのコメント欄でそういうことを質問したら、実はそれほどレスポンスは悪くなっていないんだって。確かにそれほどパワーは出ないけどノーマルインジェクターとノーマルの燃圧のままサブコンの補正だけでやってるから予想通りって。
半分驚き、半分納得、って感じでね。
多少インテークが長くてもカッチリ作ってあってタービン径が小さかったらレスポンスにはそれほど影響しないってことなんだろうね。
多分、この組み合わせではクランクマスの大きさの方がレスポンスに関わる要素なんだろうね。
これでサージタンクをつけたりインタークーラーをつけたり過給圧を上げたりするとレスポンスにだんだん影響して来るんだろうけど。

おもしろい、おもしろい。
こういうやり方ならば安く作れるし、キャブターボでも過給圧を上げなければサージタンク無しでいいし、それほど破綻しないターボになる。
出力20~30%増しくらいまでならイケるんじゃないかなあ。100馬力のエンジンを130馬力にするのは、キャブをFCRにして集合管にして場合によってはハイカムにするくらいまでやらないといけないけど、それと同じくらいの金額でターボがついて同じ馬力を得ることが出来そうだ。

でね。
コメント欄で「以前にblog見てたんでびっくりしました」って言われてね。

ああああ。
あああああああ。

えーとですね。
こう、真面目にしなくっちゃなあ、と思いました。
真面目にバカなこと書き続けなくっちゃなあ、と。

(*) あ、えーと、浜名湖に落とすと壊れることがあります。でも大丈夫。直ります。