クルマとかバイクはもうダメ

東京モーターショーに行ってきました。
ずいぶん時間が経ってからのエントリで、お気づきとは思うけども、なんかこう気乗りしない話でね。
まあ、行って損した、って感じの。
クルマ不況の影響だとかなんとか言われてるし、実際出展台数も少ない。
でも多分、それはあんまり関係ないんじゃないかな。
確かに不況は最後の引き金を引いたかもしれんけど、もうとっくにクルマもバイクも寿命がきてたんだ。
……
続きを読む

諸君、私はターボバイクが好きだ

諸君 私はターボバイクが好きだ
諸君 私はターボバイクが好きだ
諸君 私はターボバイクが大好きだ

タービンが好きだ
圧力計が好きだ
ウェストゲートバルブが好きだ
サクションパイプが好きだ

インジェクターが好きだ
ブローオフバルブが好きだ
ローコンプピストンが好きだ
サージタンクが好きだ
インタークーラーが好きだ

平原で 街道で
ドラッグストリップで 草原で
スピードウェイで 砂漠で
サーキットで 空中で
泥中で 峠で
この地上で走り回る ありとあらゆるターボバイクが大好きだ

スターティンググリッドに並んだバイクの リヤタイヤのホイールスピンが
轟音と共に白煙を巻き上げるのが好きだ
空中高く放り上げられたフロントホイールが
着地ざまにスキッド音を発する時など 心がおどる
古参ライダーの操る ハヤブサが 併走するバイクを撃破するのが好きだ
悲鳴を上げて インコーナーをふさぐライバルを
立ち上がり加速だけで置き去りにした時など 胸がすくような気持ちだった

燃調をそろえた Loブーストのレスポンスが ライバルたちを蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の新米ライダーが 既にはるか後方に抜き去った影におびえ
何度も何度もアクセルを開けて燃料を無駄にする様など 感動すら覚える
ターボバイクなど乗ったこともない敗北主義のエセライダー達を 掲示板上で
吊るし上げていく様などはもうたまらない
戦意をなくしたライダー達が 私のひねり切った手の平とともに
金切り声を上げるタイヤスモークで げほげほと情けなくむせかえるのも最高だ

哀れな抵抗者達が 職人仕事のNAチューンで
健気にも立ち上がってきたのを ミツビシTD05の2kg過給が
コーナーごと木端微塵に粉砕した時など 絶頂すら覚える

アメ公のダイノクイーンに 滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだったクランクケースが蹂躙され
突き破ったコンロッドが顔を覗かせる様は とてもとても悲しいものだ
デトネーションに押し潰されて ピストンが棚オチされるのが好きだ
浜名湖にバイクを落とし 害虫の様に地べたを這い回るのは 屈辱の極みだ

諸君 私はターボバイクを 地獄の様なターボバイクを望んでいる
諸君 私に付き従う大隊戦友諸君 君達は一体 何を望んでいる?
更なるターボバイクを望むか? 情け容赦のない 糞の様なターボバイクを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を殺す 嵐の様な大出力を望むか?

ブースト!! ブースト!! ブースト!!

よろしい ならばターボバイクだ
我々は満身の力をこめて 今まさに振り下ろさんとする握り拳だ
だが この暗い闇の底で 半世紀もの間 堪え続けて来た我々に ただのターボバイクではもはや足りない!!

大ターボバイクを!! 一心不乱の大出力ターボバイクを!!

我らはわずかに一個人 千人に満たぬ敗残兵に過ぎない
だが諸君は 一騎当千の古強者だと 私は信仰している
ならば我らは諸君と私で 総兵力100万と1馬力の軍集団となる
我々を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけているビクスク連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで 引きずり下ろし 眼を開けさせ 思い出させよう
連中にパワーの味を 思い出させてやる
連中に我々の エンジンの音を思い出させてやる
天と地とのはざまには 奴らの哲学では思いもよらぬ事がある事を思い出させてやる
一千人のターボライダーの戦闘団で 世界を燃やし尽くしてやる

全セルモーター発動開始 旗艦MCXpressハヤブサ始動
離床!! 全アクチュエーター全開 燃調リッチミクスチャ 解除
「最後の大隊 大隊指揮官より 全空中艦隊へ」
目標 日本国本土 東京首都高上空!!
第二次ボンネビル作戦 状況を開始せよ

征くぞ 諸君

かわいそうな事故(1)

タレントの江口洋介がバイクでコケたのはみんな知ってるだろ?

江口洋介バイク事故で骨折、全治2カ月(日刊スポーツ) – goo ニュース.
俳優江口洋介(41)が10日午後7時半ごろ、東京都渋谷区富ケ谷2丁目のガソリンスタンドから大型バイクで発進した直後に自転車をよけて転倒し、左の鎖骨と肋骨(ろっこつ)を数カ所骨折する重傷を負った。都内の救急センターに搬送されて緊急入院し、全治2カ月と診断された。10日ほどの入院が必要で、7月7日開始のフジテレビ系主演ドラマ「救命病棟24時 第4シリーズ」の収録予定が大幅に変更されそうだ。

まあ、ぶっちゃけ、握りゴケなんですけどねw
もう、俺、かわいそうで仕方ないよ。
江口洋介が、ホントにかわいそうだ。

鎖骨と肋骨を折る<重傷>だよ!
…ツバつけて寝てりゃ治るくらいのケガに重傷なんて書かれて大騒ぎだよ。
続きを読む

プレ東屋にて

シゲ曰く
「いいか、オマイラにいいこと教えてやる」
「今からオマイラがなんか始めるとしてだな、いいか、たった今が一番若いんだぜ」
「あ、クソー、大して感動してないな。じゃもっといいこと教えてやる」
「いいか、人間の死亡率って100%なんだぜ」

一同曰く
「それ俺も言ったし」
「このメンツのなかで一番若いシゲに言われてもなー」
「お前まだ死んだことないんだからわかんないだろ、人類で初になるかもしれんし」
「あー、いや、なかなかいいコト言ってるよ、ウン」

海千のオッサン、お姉さんを前に、シゲがせっかく良いこと言ったのに分が悪いのであった。

のまd曰く
「バイク乗るのに哲学とか思想とかさ、そんなのいらんよ。ただ自分が好きなように乗ればいいんじゃね? もし何か思うことがあったとしても、そりゃ自分の中の話で、人に言うような能書きじゃない罠」
「…まあこういうのも能書きのひとつになっちゃうんだけどな」

クレーン(3)

バイクを浜名湖に落とした俺が湖のほとりで呆然としていると、水面がぶくぶくと泡だって浜名湖の女神が現われた。
女神はどうみても年増で、ポッチャリというにはキツイ体型だった。
女神は俺に最新モデルのCBR1000RRを差し出してこう言った。
「お前が落としたのはこのCBRか?」
「いえ女神様。矢よりも疾(はや)く、風よりも軽く、美しい仕上げと紳士な振る舞いのCBRは俺のバイクではありません。俺のバイクはもっと野暮で鈍くさいです」
「しばし待て」
女神はもういちどぶくぶくと湖に潜り、やがて今度はマジェスティを抱いて現われた。
「お前が落としたのはこのマジェか?」
潮風にやけたガラガラ声はハスキーボイスというには程遠かったが、これはこれで味があると俺は思った。
「いえ女神様。快適で便利で愛される、人気のマジェスティは俺のバイクではありません。俺のバイクはもっと醜く野蛮です」
女神はめんどくさそうに小さくチッと舌打ちしてまたぶくぶくと湖に潜り、やがて今度こそ俺のハヤブサを抱いて現れた。
「お前が落としたのはこのガラクタか?」
俺を覗き込んだ女神は色黒で、森三中の黒沢に似ていた。
「そうです、そのキチガイバイクです!」
俺は飛びついた。
女神に。
いや、俺、こういうの結構イケるよ!
女神はさっと身を翻し、太い足で俺の顔面を蹴った。とっさに後ろ飛び受け身をとったが、元来ヘタクソなので見事に鼻を強打した。女神はハヤブサを放り投げると「バカじゃねーの」と毒づいてぶくぶくと湖の中に去っていった。
後にはCBRもマジェスティも姿は無く、カキ殻と泥とワカメと塩水にまみれて壊れたハヤブサと鼻血をタラした俺が横たわっていた。
……

続きを読む

クレーン(2)

前回までのあらすじ
俺のブサ ターボが流れ星になって浜名湖に落ちる夢を見た。
びっくりして飛び起きたら隣に新垣結衣が寝ていたので今までのことは全て夢だったと納得した。

…はずもなく。
しばらくすると、コケた音に気づいて近所の人が出てきた。
「ああ、ここはねえ、よく落ちるんだよね。こないだもずいぶん先まで車が飛んでいって」
「遠くて深かったんでなかなか引き揚げられなくてねえ」
「このくらいならまあ簡単だよ、バイクだし」
「怪我もなくてよかったねえ」
慰めてくれる気持ちはありがたかったが、俺のブサ ターボはあわれ水の中。
「はあ、どうもお手数をおかけします」
泣く気にも笑う気にもならず、俺はただ意気消沈していた。

続きを読む

クレーン(1)

さて。
そろそろ心のキズが癒えてきたので書くことにする。
が、俺のガラスのハートは思春期の処女の中学生並みである。まずはオマイラそのへんをよくよく承知した上で慈悲の心を持ってこの先を読むがいい。
いや、やっぱ読むのはヤメレ。なんだかオマイラが「そんなこと気にせず頑張って!」とかコメントするところを想像したらムカムカしてきた。
人生、まじめにライダーをやってると、2度や3度はクレーンのお世話になるもんだ。
僕は、えーと、2回くらいかな。
…いやすまん3回だった。
「普通そうだよね?」と友達に聞いたら「そんなことあるわけねえよ」と笑われた。
「せいぜいレッカーだろ」と友達は続けた。
友達が言うには「サーキットでコケて、コーナーごとにコケてる連中のバイクをユニックで荷台に乗せてさ、泥だらけになったバイクと一緒に荷台に乗って、他のコケたヤツラと目を合わせないようにしながら運ばれてくって、これはなかなかのモンだぜ」ということだ。
「ドナドナドーナード~ナ~♪」
ああ、バカの友達っていいよね。
その日、俺は久しぶりにハヤブサ ターボを受け取った。
茶臼山でコケて、サイレンサーがモゲてしまったので、ナカミチさんに直してもらったのだ。
……

続きを読む

バイクに乗りたい

いい季節になりましたな。
もう外は春ですよ。
道も凍結してないですしね。
…バイクに乗りたいなあ。
いや、ただ単に、資金が無くてバイクに乗れないのです。
ツナギとヘルメットとブーツとグローブを買って、ハヤブサの車検を取ると30万とか50万とかかかるわけでね。
寂しい話よなあ。
以前こちらのblogにいらした、ご自分でハヤブサにターボをつけた井上さんのバイクが完成したようで、今月号のロードライダーに載ってました。
SpeedLab
イイかんじにできてんだよなあ。
いいなあ。ブースト0.65で275ps出てます。
1.4まで上げれば400ps行くんじゃないでしょうか。1.4まで上げたときに燃料の供給が追いつくか、とか、過渡特性をジェントルにするには、とかいろいろ考えが及びますわねえ。
最大出力時の供給を稼ごうとして燃圧上げると今度は低速で濃くなるんで、燃料ポンプをプライマリとセカンダリのツインにして、通常はシングルで動かして、ブースト域だけツインにして燃圧上げるとかね。
いろいろと工夫のしがいがあって楽しみなことです。
早速井上さんにメールしましたけども。
いろいろとお話したいですねえ。>井上さん
またちょっと、ターボシステムの構成とか、セッティングのノウハウをまとめましょうかねえ。
その間に宝くじでも買いましょうかねえ。
—–‘07.04.10 00:35追記——
奥さんが言うには「ツナギやグローブだけじゃないでしょう」
・でっぱったおなかを引っ込ます
・メガネを老眼入りのに取替え
おまいはなんでまたそう萎えるコトを

映画「世界最速のインディアン」を見た

奥さんを誘って映画を見に行った。
indian_b.jpg
世界最速のインディアン
http://www.sonypictures.jp/movies/theworldsfastestindian/
けっこう評判のいい映画で、何も知らない人と見に行っても退屈しないと聞いたので、奥さんでもバイク映画もいいだろうと思ったんだ。
僕のような人間は何を考えて、何が好きで何をしたいと考えているのかを奥さんに知って欲しいとも思ったし。

ニュージーランドの田舎町に住む孤独な老人、バート・マンローはバイクマニアで、長年アメリカ製のオートバイ「インディアン・スカウト」の改造に熱中している。
いつかアメリカのボンネビル・スピードウェイで最高速度を試してみたいと考えているが、年金暮らしの身にはそんな資金も無い。
しかし、狭心症の発作に襲われ、自分の命もそれほど長く持たないと考え始めた彼は、ついにボンネビルに旅立つことを決心する。

「ボンヌビルじゃなくて”ボンネビル”だろ!」
「アクセルじゃなくてアクスル。車軸のことだ」
「300km/hを超えたのがスゲーんじゃなくてだな、200マイルを超えたからスゲーんだよ!」
と、イチイチ気になる部分はあるものの、うん、いい映画だと思う。
(チッ、モリワキ、ちゃんと監修しろよ)
…だけどねえ…
 僕はちょっと物足らなかった。
彼の人生は、僕の足先と地続きに続いているものだからだ。
狭心症の発作を起こしてなおバイクに乗りたいと願い、その上、人生最後の機会にとボンネビルに旅立つ決心をするマンロー。
狭い操縦席に入れないと、自分の足に巻いた遮熱布をはずし、そんなことしたら火傷する、と止める友人たちに「足ならスペアがある!」と叫ぶマンロー。
それは俺のことだよね?
この映画は「何かを始めなくてはと考えている人」にはとても大切な映画だ。
しかし、「何かを始めようとは全く思わない人」と「すでに何かを始めている人」には物足りない。「5分が一生に勝る」「夢を追わない人間は野菜と同じだ」彼の言葉は僕の胸に響いたけれど、それは僕の中で繰り返されている言葉だからだ。
マンローの生きた世界は僕と地続きだ。
ハヤブサ ターボは、彼が走ったソルトレイクで250マイルで走った。時速400kmだ。
ストリームライナーのような競技専用車両と違い、小改造での公認記録として「世界最速の市販バイク」と呼ばれることになった。
時速400kmで走った男は大阪の BabyFace佐藤さんの友人だ。
で、このバイクをチューンしたNLRと僕は何度かメールでやりとりをしている。
実に親切な…オヒトヨシな人だ。
多分、マンローを助けたヤンキーたちも、きっとこんなオヒトヨシ連中なんだろう。
アメリカのビジネスマンは実にイヤなやつらが多いそうだが、田舎の連中は実際のところオヒトヨシばかりだ。
極東からアメリカまでターボキットを探してるとBBSに出入りするような僕みたいなのは珍しいらしい。ハヤブサBBSでは日本人は僕しか見当たらなかったからね。
マンローが受けた親切や、ソルトレイクの風は、僕もほんの少し味わっている。彼らのオヒトヨシな親切はアメリカ人の美点だ。
(NLRのセバスチャンはスウェーデン移民の子だけどねww)
奥さんに映画の感想を聞くと
「うーん… 守るものが無いってイイナーって」
 と肺腑を抉る的確な感想をいただきましたよ。
 翻訳: → 夢を追うのはいいけど、まずはやることやってからナ。
ウホ♪
さすが奥さん。ホントによくわかってるわねえ、イ ケ ズ 。
まあなあ。
昨日も合気道の練習行って、手首傷めちゃったからなあ、俺。腫れてるし。
「そんなん、アンタ、向いてないんだからやめたら?」
って、奥さん心配して言うんですよ。それわかってて
「いやそりゃオメー、向いてるとか向いてないとか才能あるとか無いとか体力あるとか無いとか、40も過ぎて始めた合気道にそんなもん関係ないのよ。 才能なんか何一つ無くたってやるんだよ。手首モゲても首がモゲてもやらんよりやった方がいいんだ」
って言ってましたからね。
あんまりいい気になって好きなことやらせとくと本気でやらかしちゃいますからね、きっと。
奥さんとしては懸命な判断ですよ、ハニー。
今回の映画評、僕にとっては辛目になってしまいました。
僕はマンローにとてもシンパシーを感じているけれど、マンローの行動は、僕らにとってなじみのものだ。
「足なら代えがある!」と叫ぶマンローに、僕らは「ああ、じゃしょうがない」と真顔で返すんだ。
だから、僕はマンローが、マシンに何を行ったのかをもっとよく知りたかった。
彼が鋳造したピストンだとか、削り出したシリンダー、当然最新式のキャブに換えてあるはずで、どんな調整をしたのか。空気取り入れ口はラムエアシステムがついてるみたいだが、燃調はどうやってとったのか。その苦労や工夫を知りたかった。
その積み重ねが「スピードの神に捧げる」供物であり労働であったはずだ。僕らはそれを見るだけでマンローに感動することができるだろう。
ええ、ノンケの人にはわからん話でスマン。
が、特にオッサンたちは見るが良いよ。もうそろそろ人生の折り返し地点だと思えるお年頃のオッサンにはオススメ。
オマイラそろそろ何か始めないと何にも無いまま人生が終わっちまうぜ、ってお話。
来いよ。
コッチ側にさ。

久しぶりに「ハヤブサ ターボ」でググってみた

「ハヤブサ ターボ」で世界一のヒット率を誇るはずであった我がblogですが、安閑としている間に遥かに下位になっておりましたよ。
教えて!グーグル先生「ハヤブサ ターボ」
確かに、ハヤブサにはここ1年乗っておりません。磐田のSBSに置きっ放しでごんす。
それというのもみんなビンボが悪いんじゃあ
とか言いながらクルマ買ったりしてな。
んで、クルマ買い換えたのでまた遠のいたりしてな。
などという貧相な言い訳やら、こう、煮え切らない事情やらが渦巻くわけでしてこれも政治の貧困、みんな社会が悪いんだうええええええ
で、その憎い社会に復讐するために、現在「ハヤブサ ターボ」世界一(2006年10月30日現在:グーグル先生調べ)を誇る価格.comへちょっと行ってきましたがな。
そんくらいのことでいい気になってもらってちゃいかん。
ここはバシッと。
……

続きを読む